不妊の3分の1は原因不明?

不妊症には様々な原因があることは、すでにご存知のことと思います。

女性側に原因がある不妊と男性側に原因がある不妊の割合は、なんと4:3。
実に不妊症全体の約42%が男性側に何かしらの原因があることがわかってきました。

男性側の原因としては、射精にトラブルがある性機能障害と、精子の数や運動能力の低下、精子が作り出されない無精子症があります。
しかし、妊娠し出産に至るまで体内で赤ちゃんを育てる女性側はもっと複雑です。

女性の不妊症の原因には、排卵障害、卵管の閉塞・狭窄・癒着、子宮筋腫などの疾患、子宮頸管の異常、抗精子抗体などの免疫系のトラブルがあります。
不妊症の原因を持つ割合が男女で同程度になっているとはいえ、生殖器系のトラブルが不妊につながる可能性が高いのは女性側であるということは間違いありません。

そして不妊症で検査を受けられた方の1/3が、これらの原因がみられない「原因不明の不妊症」であることをご存知でしょうか。

日本生殖医学会によると、原因不明の不妊症には検査で見つからない「原因」が潜んでいるとのこと。
その「原因」には、精子と卵子が体内で受精していない場合、そして年齢的要因で妊孕性(妊娠する力)が低下していることを挙げています。

私たちはこの原因不明の不妊には、「身体の冷え」が大きな要因となっているのではないかと考えています。

生殖器系に栄養分を運ぶのは、言うまでもなく血液です。妊娠を成立させ、胎内で赤ちゃんを育てるのも、血液です。
では、この血液がどこで造られ、どこを通って生殖器系にたどり着くのでしょうか?

血液が造られるのは「骨髄」で、東洋医学・伝統医学では「肝」であるといわれています。
これらで造られた血液は全身を何週も巡って生殖器系にたどり着きますので、身体のどこかに不通になっている場所があれば血液の停滞が起こります。

このことから、不妊症は生殖器系だけに目を向けているだけではいけないと思うのです。
原因不明の不妊に取り組むには、まさに「木を見るよりも、森を見る」ことが必要なのではないでしょうか?




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