針灸治療室ピア・野上鍼灸院の野上優です。
不妊外来を受診されている方、
特にその中でも なかなか妊娠しない方 に
東洋医学の観点から申し上げたいことがあります。
不妊外来に通っておられる皆様は、
まず母体の受胎環境の改善を考えなくてはなりません。
女性は冷え性の方がかなり多いです。
「自分はどちらかというと汗かきの方だから、冷え症とは縁がないんです」という方、
そんな方は、実は 下腹部から下半身の冷え が特にきつい方である可能性があります。
冷え症の女性は妊娠しにくく、妊娠しても出産に至らないことがあります。
では、なぜ身体に冷えがあると子供が授かりにくいのでしょうか?
身体に冷えがあると、体内を循環するあらゆる細胞を動かす原動力の流れが悪くなります。
(この原動力は、東洋医学では「気・血・水」といわれています)
当然ながら子宮を養っている血液も不足する為、子宮本来の働きができなくなります。
これが不妊症や不育症の原因です。
子宮筋腫・子宮内膜症など生殖器系に関わる疾患の根源は、身体の冷えであると言えます。
人工授精や体外受精など、現代医学による不妊への取り組みをすることは大切なことです。
しかしその前に、身体の冷えを取って
お腹で赤ちゃんがすくすくと育つ環境を用意しておくことが重要です。
不妊外来に数年間通院、しかしたった2回の鍼灸施術後の体外受精で妊娠!
そのような方が、昨年はお二方いらっしゃいました!
不妊鍼灸を受けられる方は、慢性的な身体の冷えを持っている方がほとんど。
あくまで上記は稀な例ですが、
当院の不妊鍼灸を受けられて妊娠された方は、冷え性の体質が少しづつ改善されて
おおよそ半年から1年で妊娠されているケースが多いです。
鍼灸で母体の状態を整えながら、生殖医療に挑むことは大変有意義であると思います。
不妊外来で使う莫大な費用も、大幅に節約することができますね。